〽あなたたちと お姉さん どっちが がんばり屋さんかな
光を求めて 歩こうね みんなで笑える その日まで〽
『おばこ天使のうた』は1967年に出版された藤原陽子氏の著書、「おばこ天使 : ある青春・重症児と共に生きる」という書籍を題材にした楽曲となります。
ちなみにタイトルのおばことは、東北弁で「娘」という意味で、本作の「おばこ天使」とはある障がい児施設に勤務する看護助手たちの事を指していたようです。(Wikipediaより)
さて、本作はテーマがいつものロス・プリモスの作品(夜の都会を舞台にした色恋)とは全く異なる為、中川博之氏のメロディーも他ではあまり出てこない少し珍しい構成になっています。
出だしからサビ前までは、中川氏お得意のマイナー調のメロディーが紡がれます。
しかしサビからは雰囲気はガラッと変わりメジャー主体のメロディーに転調(Cマイナー→Cメジャーという同主調転調)します。
そして、コーラスパートの終りに近づくと再び、CメジャーからCマイナーへの同主調転調に変わるという構成となっています。
またアレンジにおいても、バックコーラスにクラウン女声合唱団が加わっており、その辺りにクラシックっぽい印象も受けた作品でもあります。
蛇足ながら本レコードは、ロス・プリモスにとって6作目のシングル盤。
本作の約2ケ月前には名作『信濃川慕情/新潟ブルース』のシングルが発売されており、2ケ月後にはこれまた名作、『雨の銀座/生命のブルース』が発売。
名作の狭間に埋もれた格好となったため、ロス・プリモス作品では目立たないシングルとなってしまい、再発売の機会にもほとんど恵まれない楽曲となっているのが残念ですね。
【レコードデータ】
レコード会社:クラウンレコード
レコード番号:CW-722
発売日:1967年9月1日
A面 『おばこ天使のうた』 作詞;藤原陽子 作曲:中川博之 編曲:小杉仁三 唄:倍賞美津子、黒沢明とロス・プリモス
B面 『光を求めて』 作詞:木村伸 作曲:中川博之 編曲:小杉仁三 唄:倍賞美津子
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