〽はなびら千切って グラスに浮べ
ゆれるお酒に あしたを占う〽
ファルセットを多用した艶っぽい歌唱が印象的な、1974年発売の君夕子氏の『花占い』という作品。
男心に翻弄され、花占いで明日を占ったり、我が身、そして二人のさだめを花にきく女性の心境を題材にした内容です。
主人公の女性の心情としては、心穏やかではないのでしょうが、メロディーが軽やかなリズムで奏でられているので、聴いていて重苦しい印象は与えません。
詩情と曲想のギャップがミスマッチになっておらず、この辺は中川氏の作曲センスが光る所かと。
B面曲『ふるさと海鳴り』は、マイナー調のワルツのリズムの曲で、ムード歌謡作家・中川博之氏にしては珍しい”演歌”作品。
時代を下るにつれ、カラオケブーム到来と共に、中川作品も演歌調作品は増えて行きますが、当時は未だこういった演歌作品は少数だったかと。
作曲者のクレジットを見ずに、曲だけ聴くと、中川氏が作ったとは思わなかったかもしれません。
中川作品の中でも、やや毛色の異なった作品となる1曲です。
【レコードデータ】
レコード会社:東芝音楽工業
レコード番号:TP-2864
発売日:1974年7月5日
A面 『花占い』
B面 『ふるさと海鳴り』
両面とも 作詞:志摩美之 作曲:五十嵐悟(中川博之) 編曲:竜崎孝路
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