〽幸せになってね 私いのってます〽
1974年に敏いとうとハッピー&ブルーが歌う『わたし祈ってます』の原曲で且つ、オリジネイターでもある松平直樹とブルーロマンの『幸せになってね』。
マヒナスターズから脱退した松平直樹氏が、ブルーロマンを結成し1970年のデビュー作、『愛しても愛しても』のB面曲として発売されたのがこの曲が世に出た一番最初となります。
今回紹介する『幸せになってね』は、新たに再アレンジし吹き込み直され、1972年にA面曲として発売されたバージョンの『幸せになってね』です。
冒頭、女性の声で「あなた、幸せになってね」という台詞から入り、そこからレキントギターの音色、そしてブルーロマンのファルセットを”これでもか”と効かせたコーラスが畳みかけます。
1970年のバージョンよりも派手さが増し、A面の名に相応しい仕上がりです。
このバージョンでもヒットしてよさそうなくらいの出来なのですが、残念ながらヒットには結びつかず、1973年に園まり氏によるシングルも発売されますがこれも不発。
上記にある様に、1974年の敏いとうとハッピー&ブルーのレコードで一気に火が付き、世間に周知される歌となった経緯があります。
歌の内容は同じながら、歌手、アレンジ、発売時期・・・様々な要因が絡み合ってヒットするかしないかの分かれ目があるのか考えさせられる1曲です。
B面『銀座のクラブをやめてから』は、跳ねるようなリズム・メロディーが心地よい、軽めのタッチのムード歌謡です。
サビの「♪銀座 銀座 銀座♪」なんかは『たそがれの銀座』をちょっぴり連想させ、中川博之氏らしさを窺わせます。
伴奏にピアノが使われていますが、前面に出ているわけではなく、他の楽器に紛れて聴こえてくる程度なのですが、これがこの楽曲に上品さを印象付け、銀座という洒落た街の雰囲気にピッタリな作品となっている気がします。
【レコードデータ】
レコード会社:東芝レコード
レコード番号:TP-2630
発売日:1972年3月?日
A面 『幸せになってね』 作詞曲:中ひろし(中川博之) 編曲:前田利昭
B面 『銀座のクラブをやめてから』 作詞:ナカヤマ和郎 作曲:中ひろし(中川博之) 編曲:前田利昭
(↑ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。(__))