〽夜の世界に生きるには 裏の裏にも裏がある〽
インディーズっぽいムードコーラスバンド、田中利弘とナイト・フェニックスというグループの歌う『おんな月』は、盛り場で働く女性(ホステスさん)の悲哀を歌った作品。
しかし、悲哀の中にもどこか軽い調子で歌われており、この感覚は南有二とフルセイルズに通じるものを感じます。
♪一月 朱実がママになる
二月 雪子が『解雇(クビ)』になる
三月 春美も店を出た♪
・・・と、各月一人づつ女性のエピソードが織り込まれており、この後も「めぐみ」、「るり子」、「さゆり」、「広美」、「なぎさ」、「秋子」、「麻里亜」、「いずみ」、「京子」と合計12人のホステスが歌詞に登場します。
1975年発売のレコードらしいのですが、曲を聴くと高級ナイトクラブや高級キャバレーと言った感じではなく、もうちょっと庶民的なお店のホステスさんの姿が思い描かれる感じの曲になります。
この頃から徐々にムード歌謡で描かれる内容も、徐々に変質してきたのかな?と思ってしまう1曲です。
【レコードデータ】
レコード会社:キングレコード
レコード番号:NCS-809
発売日:1975(?)年?月?日
A面 『おんな月』 作詞:海原光 作曲:中山治美・菊池実 編曲:河合英郎
B面 『愛ある別離』 作詞:海原光 作曲:菊池実 編曲:河合英郎