〽ひいて欲しいの 夜のピアノ〽
『夜のピアノ』のタイトル通り、夜のムード満点の雰囲気が楽曲全体を包む”60年代らしい”ムード歌謡作品です。
本曲はタンゴのリズムで奏でられており、使用楽器としてタイトルにあるピアノは勿論のこと、バンドネオン(アコーディオンか?)のスタッカートを刻んだ音なんかはモロにタンゴらしさが出ています。
1967年という時代もあるのでしょうが、現在の目線から見るとそれほどアレンジに厚みは無く、シンプルなものですが、逆にそのシンプルさがこの作品のムードを盛り立てており、本作の曲想を見事に表現している気がします。
「♪もっと もっと スロー スロー スロー スロー♪」
「♪みんな みんな ブルー ブルー ブルー ブルー♪」
「♪もっと もっと モアー モアー モアー モアー♪」
星野哲郎氏による詞も、ちょっと洒落た夜の大人のムードを匂わせており、現代の歌謡界では見かけなくなった世界観を表現しています。
そんな夜のムードを見事に歌い上げる倍賞美津子氏は当時21歳。
今の感覚ですと、その歳でこんな世界観を歌い上げる歌手はまずほとんどいないでしょうし、21歳とは思えない程の風格さえ漂わせています。
【レコードデータ】
レコード会社:クラウンレコード
レコード番号:CW-632
発売日:1967年?月?日
A面 『夜のピアノ』 作詞:星野哲郎 作曲:鏑木創 編曲:記載なし
B面 『恋を抱いて』 作詞:星野哲郎 作曲:中川博之 編曲:植原道雄
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