〽ああ ラストチャンスの 灯りが点る
アカシヤの街 サッポロ トゥワイライト・サッポロ〽
とにかく甘い。
この1977年にリリースされた、森雄二とサザンクロスの『トゥワイライト・サッポロ』はそんな印象を受けます。
彼らの札幌ソング『好きですサッポロ』よりかは、それほどメジャーな楽曲ではないのですがどうしてどうして。
『好きです~』とは毛色は違いますが、本作は正当派ムード歌謡コーラスの神髄を目の当たりにする楽曲かと思います。
1975年のデビューから2年余り経ち、本作はカバーも含めると9枚目のシングルとなります。
1976年の発売の『意気地なし』がヒットし、いよいよ本格軌道に乗ったサザンクロス。
この頃から彼らの創り出す世界観は、既に円熟味を増してきた感はあります。
そんな時期に製作されたこの『トゥワイライト・サッポロ』は、上記に記したように全てにおいて甘いムードに包まれた作品です。
リードボーカルの菅野優氏、バックコーラスはいつもの様に甘いのは同じなのですが、伴奏においてもメインで聴こえるストリングス、サックス、レキントギター、その他の音が総じて甘い音を奏でており、彼らの楽曲史上かなり上位に来る甘さかと。
中川博之氏の創り出すメロディーも、相変わらずサザンクロスと相性が良く、ムーディさを重視しつつも軽さも合わさったマイナーメロディーという特徴がよく出ています。
特にサビの部分は、16分音符が立て続けに3小節ほど続き、譜面を一見するとせわしないメロディーかな、という印象を受けます。
が、実際に音を聴くとそうでもなく、返って曲に軽妙さを与え重い印象を払拭。
その辺りにサザンクロスらしさが出ており、彼らにマッチした、あるいは彼ららしい曲だと言う印象を聴取者に印象づける作品となっています。
【レコードデータ】
レコード会社:クラウンレコード
レコード番号:CW-1682
発売日:1977年8月?日
A面 『トゥワイライト・サッポロ』 作詞:星野哲郎 作曲:中川博之 編曲:伊藤雪彦
B面 『可愛がられて』 作詞:丹古晴巳 作曲:中川博之 編曲:原田良一
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