〽好きよと言えない 女の心
夢に泣く 夢に泣く 夢に泣く女〽
『夢に泣く女』/『東京ロマン』は1967年3月に発売された、ロス・プリモスの3rdシングルです。
この頃にはほぼ1年前にリリースしたデビュー作、『ラブユー東京』もヒットの兆しが見えてきた時期。
とは言えまだロス・プリモスは、スターという位置づけでは無かった模様で、ジャケットも2色刷りのデザインとなっています。
『夢に泣く女』は、ロス・プリモスのベスト盤CDには、あまり収録されることが少ない作品という印象を個人的には抱いております。
だからと言って、本作が駄作という事は決してなく、サビ以降における、森聖二氏の高らかに歌い上げる歌唱法、プラス、派手に挿入されるバックコーラスのハーモニーは、本楽曲の聴きどころかと思います。
メロディー的には幾分と、都会的ムードさは抑えられた様な作風となっており、この後に発売される『ゆく春を』や、『愛はいずこへ』と言った楽曲に繋がる作品と言った印象があります。
一方のB面『東京ロマン』、こちらの方が中川博之氏、あるいはロス・プリモスの真骨頂とも言えるムード歌謡曲となっており、ベスト盤CDにはこちらの方がよく収録されています。
「赤坂」、「原宿」、「銀座」を舞台に女性が過去の恋愛を偲ぶ作品。
そんなセンチな想い出に浸る女性像を、中川博之氏のメロディはマイナー調のシャッフルのリズムのメロディーで紡いでおり、これが作品全体の雰囲気を暗くさせず、ライトなタッチの味わいを聴取者に与えます。
そのため耳に馴染みやすく、覚えやすい曲となっているのが特徴的な作品です。
ちなみに本作は、後に轟秀男氏という歌手がシングルA面でカバーしているレコードが残っています。
【レコードデータ】
レコード会社:クラウンレコード
レコード番号:CW-623
発売日:1967年3月1日
A面 『夢に泣く女』 作詞:富樫政子 作曲:中川博之 編曲:井上忠也
B面 『東京ロマン』 作詞:久仁京介 作曲:中川博之 編曲:新井利昌
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