〽むなしく咽ぶアーケード
街灯だけがきいてるぜ〽
1960年発売のフランク永井氏の名作、『東京カチート』のB面として収録された『アーケード・ブルース』。
本作は、昭和30年代のフランク永井氏の楽曲にたまに見られる、ジャジーなアレンジが特徴的なムード歌謡となっており、少し『西銀座駅前』の雰囲気を匂わせる作風です。
恋人との破局をむかえ、一人夜更けのアーケード街を歩く男の姿を描く作品なのですが、哀愁はあるのものの、上記の様なジャジーなアレンジ、フランク永井氏の歌唱から、ハードボイルドでちょっぴりキザな男の姿が目に浮かび上がります。
ムード歌謡も、昭和30年代は男性歌手が歌うものは、本作の様に男言葉で歌詞が描かれており、楽曲にどこか男臭さ漂っていました。
そんな中で昭和40年代初頭には、黒沢明とロス・プリモスの『ラブユー東京』がヒット。
この『ラブユー~』以降、男性が女心を歌ったムード歌謡作品がグンと増加し、本作の様なハードボイルドタッチのムード歌謡は、アローナイツ等の様なグループを除き、鳴りを潜める事になっていった様な気がします。
【レコードデータ】
レコード会社:ビクターレコード
レコード番号:VS-405
発売日:1960年10月?日
A面 『東京カチート』 作詞:佐伯孝夫 作曲:𠮷田正 編曲:寺岡真三
B面 『アーケード・ブルース』 作詞:佐伯孝夫 作編曲:𠮷田正
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