〽ああ 悪い人だわ
悪い人だわ あなたって
心がわりは 誰のせい〽
1981年発売の『心がわり』は、咽び泣くサックスの音色が印象的な作品で、ロス・プリモスのあらゆる作品の中でも、一,二を争うくらいの重厚且つムーディーな楽曲だと思います。
中川博之氏にとっては、水を得た魚とでも申しましょうか、一時ビクターレコードに移籍してたロス・プリモスが、再び古巣のクラウンに戻ってから初めて提供した作品、という事もあり”中川博之ムード歌謡ワールド”が展開。
森聖二氏のボーカルも、久々の中川作品という事もあってか、何となくのびのびとした感じに聴こえ、気持ちよく歌唱されてる様な気がします。
目を閉じて聴いていると、夜のネオン街しか脳裏に浮かばない、というくらいのややアクの強いアダルトなムードを放つ作品となりました。
B面『知らなかったわ』は、A面と比べると重厚なムーディさは影を潜め、やや軽さを持った楽曲となっており、伴奏でレキントギターが登場します。
このレキントギターが間奏部分で、『小樽のひとよ』っぽいフレーズを一瞬鳴らすので、初めて聴いた時は頭が混乱してしまいました。
本作はA面同様、愛していた男性に裏切られ別れを告げられる女性の悲恋を描いています。
ただ、マイナー調のメロディーながらも、どこか上品に纏められた曲となっており、ただ哀しいというだけではなく、俯瞰して作品世界を見ている様な、悲壮感を極力抑えた感じとなっています。
この辺に都会的なムード歌謡らしさが表れています。
【レコードデータ】
レコード会社:クラウンレコード
レコード番号:CWA-61
発売日:1981年2月25日
A面 『心がわり』 作詞:高津圭子 補作詞:阿里たかし 作曲:中川博之 編曲:神山純一
B面 『知らなかったわ』 作詞:西村道夫 補作詞:阿里たかし 作曲:中川博之 編曲:神山純一
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