〽みるともなしの デザイン誌
何だか秋の匂いがします〽
『日暮れのまちぼうけ』。
本楽曲歌唱の白川るみ子氏は、この曲で歌手デビューされたようです。
レコードジャケットの裏面には、「第5回カンツォーネ大会」(昭和47年)優勝、「可憐なフィーリングが、あなたに”秋の匂い”をおとどけします」、とあります。
その記載通り、この白川るみ子氏の『日暮れのまちぼうけ』は、その澄んだ高音の美しい歌唱が素晴らしい作品です。
メロディーも歌の世界観にマッチした感傷的な秋のイメージ、そして歌詞に登場するヒロインの恋の終りを告げるかの様な繊細なマイナー調で作られ、白川るみ子氏の可憐さ・清純さを際立たせています。
この作品を作曲されたのは、レコードジャケットには”フォーメン”名義で記載されていますが、その実態は数人の作詞・作曲家集団であり、その中の一員だった杉本真人氏。
アレンジを務められたのは、メジャーの仕事では当時駆け出しだった神保正明氏。
後日談的な話として、本作発売後、杉本真人氏と当時近しい関係にあった、デビュー前の山本正之氏がこの楽曲のアレンジを聴き、「いつかこの人にアレンジを頼もう」と思い、氏の作詞作曲家デビュー作・『燃えよドラゴンズ!』(1974年)にて、アレンジを神保正明氏に依頼しヒットに至った・・・というエピソードがあります(CD・ヤッターマンオリジナルサウンドトラック、ブックレットインタビュー記事より)。
『日暮れのまちぼうけ』自体は、大きなヒットと相成らなかった様ですが、この曲をきっかけに一人の作曲家が世に出た・・・というのは非常に面白く、興味深い話です。
【レコードデータ】
レコード会社:キングレコード
レコード番号:BS-1741
発売日:1973年?月?日
A面 『日暮れのまちぼうけ』 作詞:志賀隼介 作曲:フォーメン 編曲:神保正明
B面 『雨の日のキャンパス』 作詞曲:フォーメン 編曲:神保正明
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