古巣のクラウンを離れ1985年2月に一時解散した森雄二とサザンクロス。
同年11月にメンバーを一新して再結成し、リバスターから1987年に再デビュー。
その後1989年にキングに移籍し、第二弾として1990年に発売されたのが今回ご紹介します『酔いしれて歌舞伎町』という曲です。
リードボーカルは菅野ゆたか氏から矢藤史郎氏という方にバトンタッチされています。
クラウン時代では東京を舞台にしたオリジナル楽曲は『南青山』、『赤坂見附で逢いましょう』、『新宿物語』とLP収録曲のみで、シングルでは意外にも東京ものは歌っていなかった珍しい?グループです。
この『酔いしれて歌舞伎町』は、バブル時代にリリースされたにも関わらず、結構正統派ムードコーラスの作りをした楽曲で、この当時こういう需要がまだあったのか?という疑問もあるのですが(個人的には嬉しいです)、なかなかムードのある隠れた名曲です。
アレンジはメンバーの奥野広道氏という方(ジャケットの左から2番目)が担当されています。
この方は一時期、鶴岡雅義と東京ロマンチカに在籍しており、サザンクロス加入後はレキントギターを担当されていました。
アレンジにもオブリガードとして、ロマンチカのようなレキントギターが挿入されており、甘く切ない大人の恋模様を見事に表現しています。
余談ながらカップリングの『地球岬』は、リーダー森雄二氏作曲による珍しい楽曲です。
さらにまた余談ながら2007年には赤井智明氏という歌手によって上記2曲をカバーしたシングルが発売されていました。(但し『酔いしれて歌舞伎町』は『酔いしれて赤坂』(デュエット:谷川さと美)と改題されていました)。
【CDデータ】
レコード会社:キングレコード
CD番号:KIDD 148
発売日:1990年12月5日
トラック1.『酔いしれて歌舞伎町』 作詞:酒井智雄 作曲:柳田六合雄 編曲:奥野広道
トラック2.『地球岬』 作詞:酒井智雄 作曲:森雄二 編曲:奥野広道