以前、森雄二とサザンクロスの1977年作品、『女子大小路のあの店で』について書きましたが、今回はそのB面曲『女子大小路ホステス小唄』にスポットを当てたいと思います。
『女子大小路ホステス小唄』、A面曲のシリアスな世界観とは打って変わってこちらはメジャー調のややコミカルな雰囲気を持つ作品。
5番までの構成の詩になっており、合計5名の女子大小路のホステスさんの事を歌っています。
マヒナスターズは『お座敷小唄』、ロス・プリモスは『シャボテン小唄』と言った作品を残しているように、ムードコーラスと小唄というのは多かれ少なかれ相性が良いのでしょうか。
リスナー側も、そういった小唄を聴き育った人も未だいた時代だった・・・という事も関係しているのかもしれません。
さて、タイトルにある「デビュー前の匂いを伺わせる」という意味ですが。
この『女子大小路ホステス小唄』は2番、3番、5番においてリードボーカル菅野ゆたか氏と共にリーダー・森雄二氏(と思われる方)とのデュエット形式になっています。
元々サザンクロスはデビュー前、新宿で森雄二氏と菅野ゆたか氏が二人のデュエット形式で音楽活動していた時に、作曲家中川博之氏の目に止まり、あと二人メンバーを加えサザンクロスを結成した経緯があります。
『ホステス小唄』の2、3,5番でのツインボーカルの形式は、そんなデビュー前、新宿のお店で歌っている森雄二氏と菅野ゆたか氏を想起させるのです。
サザンクロスの作品では、このようなツインボーカル形式の作品は恐らくこの1曲のみかと。
そういった意味でもこの作品は珍しい1曲かと思います。
【レコードデータ】
レコード会社:クラウンレコード
レコード番号:CW-1704
発売日:1977年12月?日
A面 『女子大小路のあの店で』 作詞曲:山本正之 編曲:神保正明
B面 『女子大小路ホステス小唄』 作詞:鶴谷紅彦 作曲:安藤実親 編曲:神保正明
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