今回ご紹介する美川憲一氏のこのレコードは、1980年発売のもので、氏にとって低迷期だった頃の楽曲になります。
『罪と罰』は『ふたりの旅路』という楽曲のB面に配されています。
愛した男性に捨てられるとは露ほども思っていなかった女性が、突然の別れを突き付けられた心情を歌った曲です。
別れ歌なのですが、中川氏のメロディーはマイナー調ながらも、大変ノリの良いアップテンポな楽曲に仕上がっています。
さしずめ、「ムード歌謡+歌謡ポップス」という雰囲気を併せ持った異色作だと思います。
このノリの良さは、同じ美川氏と中川氏のコンビネーション作品では、アルバム「星占い」収録の『射手座の女』を彷彿とさせるところがあります。
余談ですが、A面の『ふたりの旅路』。
この曲は、このレコードが発売される2か月半前に、敏いとうとハッピー&ブルーのシングル『さすらい未練』のB面曲、『まごころ』をタイトル変更したカバー曲となっています。
【レコードデータ】
レコード会社:クラウンレコード
レコード番号:CWA-43
発売日:1980年11月10日
A面 『ふたりの旅路』 作詞:小池あき 作曲:加藤笑貫 編曲:竜崎考路
B面 『罪と罰』 作詞:大和田よし子 作曲:中川博之 編曲:小杉仁三